時間外救急プラットフォームのファストドクターがNTTドコモグループやKDDI Open Innovation Fundなどから資金調達を実施し「時間外救急のDX」を加速

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自社開発のIT技術を用いた「時間外救急プラットフォーム事業」の機能強化を促進

 日本最大の時間外救急プラットフォームを運営するファストドクター株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:菊池 亮(医師)、水野 敬志)は、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ、グローバル・ブレイン株式会社、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ、KDDI Open Innovation Fund、株式会社ファストトラックイニシアティブを引受先とする第三者割当増資により、シリーズBの資金調達を完了したことをお知らせします。

 今回の資金調達では、ファストドクターが持つ社会貢献性の高さや、今後の日本の医療にに不可欠な「医療DX」に向き合う点を評価いただき、新規および追加出資に至ったものです。


背景と目的

 ファストドクターは、全国10都府県の医療機関から構成され、1,100名以上の医師(常勤、非常勤)が活動する、時間外救急の総合プラットフォームです。「生活者の不安と医療者の負担を、ITの力で軽減する」をミッションに、医療リソースがひっ迫しやすい夜間や休日に、「時間外救急プラットフォーム」で「救急相談」「救急オンライン診療」「救急往診」のデジタル化を推進し、生活者の適切な受診行動と医療者のスマートな医療提供を支援しています。またコロナ禍では、東京都や大阪府といったコロナ陽性患者が急増する地域において、自治体および地域医師会から自宅療養患者・かかりつけ患者の医療支援を受託するなど、社会貢献性の高い事業を展開しています。


これらの新しい医療インフラを地域医療に浸透させるためには、
① 救急医療提供体制のDXによる効率化
② 地域医療との迅速かつ高品質な医療情報共有システムの構築
③ 救急医療需要の高い高齢者とそのかかりつけ医への認知向上

を追求していく必要があります。


 今回の資金調達を受けて、医療DXを担う人材および地域医療連携を推進する人材の拡充を行い、地域医療に貢献できる体制を強化していきます。 また出資者であるNTTドコモグループおよびKDDIグループが保有する5G・IoTといった次世代技術の応用と日本最大級の会員基盤との連携を行うことで、誰もがアクセス可能な救急医療インフラの構築を目指してまいります。



■ファストドクターのこれまでの取り組み

・2016年7月 不要な救急搬送を軽減し、患者・救急現場の双方に貢献することを目的に、救急医2名が設立。
・2019年9月 スタートアップ・カタパルト(ICC KYOTO 2019) 優勝
・2019年9月 グロービス・キャピタル・パートナーズよりシリーズAの資金調達を実施
・2019年12月 専用アプリをリリース。「もしもの時のお守りアプリ」として家族情報の登録も可能に。
・2020年1月 国立大学法人筑波大学と救急医療分野で共同研究を開始
・2020年4月 新型コロナウイルス感染拡大下の緊急事態宣言(第一回)による外出制限の中、テレビ電話によるオンライン診療を開始。最短1時間で処方薬の宅配も。
・2021年1月 経済産業省主催「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト(JHeC)2021」優秀賞を受賞
・2021年4月 東京都から、東京都医師会とともに「地域における自宅療養者等に対する医療支援強化事業」 を受託
・2021年4月 大阪府から「自宅療養者緊急相談センター」事業を受託
・2021年5月 ファストドクターに登録する医師が1,000名に到達


■第三者割当増資引受先(五十音順)

[新規投資家]
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ
株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ
グローバル・ブレイン株式会社
KDDI Open Innovation Fund

[既存投資家]
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
株式会社ファストトラックイニシアティブ


■ファストドクター株式会社 代表コメント

左:菊池 亮 右:水野 敬志


[代表取締役・医師 菊池 亮]
この度のコロナ禍は、従来の医療体制の弱い部分が明らかになったように思います。今後の少子高齢化に向けては、少ない担い手で数多くの生活者を支えていかなくてはなりません。私たちは、限られた医療資源をITの力で最適化し、より多くの患者様へ良質な医療を提供できるような世界を目指してまいります。さらに、ファストドクターのプラットフォームを通じて、地域の医療・介護従事者の皆様の働き方改革にも貢献してまいります。



代表取締役 水野 敬志]
救急車がない世界を私たち世代が想像できないように、ファストドクターの救急プラットフォームがない世界を私たちの子供世代が想像できなくなるような未来を創っていきたいと思っています。そういった国民的インフラになるためには、ファストドクターだけでなく行政・地域医療・住民が相互になめらかにつながった体制を築いていく必要があります。今回出資いただいた、ITに強みのあるNTTドコモグループ様・KDDIグループ様を筆頭に、今後も多くのステークホルダーの方々に参画いただきながら、「生活者の不安と医療者の負担をなくす」ミッションにチーム一同全力で取り組んでまいります。


■ファストドクターの採用について

現在、以下の職種を積極採用しています。お気軽にご応募ください。興味がある職種に関連する社員とのランチのセッティングも可能です。(採用受付:recruit@fastdoctor.jp)

サーバーサイドエンジニア
ファストドクターのサービス利用者が日々増加しており、今後の拡大に向けて  新コロナ禍においてファストドクタープラットフォームに期待される役割は、オンライン診療、保健所のバックアップ、自宅療養者への酸素投与など日々進化しており、それらのスピーディーな開発が、日本における新型コロナウイルス陽性者への医療支援レベルに直結します。同時に、かかりつけ医からのファストドクターへバックアップの依頼を受けるケースも急増しており、従来の患者と救急往診医向けのシステムだけでなく、かかりつけ医と連携するシステムの新規構築も急務となっており、リードいただけるエンジニアを募集します。

DX推進
ITを活用した医療提供の効率の高さと、患者体験のなめらかさは、ファストドクターとしてのアイデンティティです。今後もIoTを活用した診察の高度化・効率化や、AIを活用した移動効率の改善、医療品質の自動モニタリング技術の開発、パーソナルヘルスレコードの活用など多くのDXポテンシャルが広がっており、それらをリードいただける方を募集します。

経営企画
ベンチャースピリットで日々の事業運営課題を乗り越えていくフェーズから、救急車に並ぶ新たな医療インフラとなる、というビジョンから逆引きで事業戦略・事業計画を立てていくフェーズに移りました。戦略立案と日々の課題解決の両輪を当事者意識をもってリードできるだけでなく、日本トップクラスのベンチャーキャピタリストとの戦略ディスカッションをダイレクトに経験でき、ベンチャーに飛び込む魅力の詰まっているポジションです。

戦略アライアンス推進
今回の出資者であるNTTドコモグループ、KDDIグループを筆頭に、ヘルステック領域に積極的な多くの大手企業様との事業開発が進行しております。革新的でユニークな医療体験を提供するファストドクターと、豊富な資源を持つ大企業のシナジーを具体化するために、スタートアップの中でもさらに第二創業者のようにアントレプレナーシップを発揮しながら事業開発をリードいただける方を募集します。

人事部長候補
事業規模だけでなく組織規模でも急成長を続けるファストドクターの人事を部長として担っていただくポジションです。特にファストドクターは130名の看護師がコールセンターに所属し、また1100名以上の提携医師、400名以上の提携ドライバーがプラットフォームに登録しています。それらのパートナーたちのエンゲージメントを高めていくことが、患者様へ提供する医療品質の改善に直結するため、人材開発・組織開発の観点でも活躍のフィールドが広がっております。